プラナスケミカル株式会社

橋梁などコンクリート構造物、農業用用水・排水管などの予防保全を見据えた、正確・簡単・効率的な点検。プラナスケミカル株式会社

コンクリート構造物のひび割れ検出塗装システムのプラナスケミカル株式会社

農業用用排水管(FRPM管)のひび割れ検出工法

北海道等の雪の多い地方において、地表にある鉄筋コンクリートの農業用用排水路は冬季間の土壌凍結や水路内の水の凍結等のためにしばしば破壊されてきました。

これを防ぐための方策として、凍結被害を受けにくい地中に農業用用排水管(農業用用排水管とは、農業用に供給する用水管と、使用した後の排水管を合わせた呼び方)を埋設することを北海道開発局管内の国営土地改良事業で行い、農業に欠かせない用排水の確実な維持を目指しています。(図1)
その用排水管の埋設工事が進む中で、これからは、長寿命化の為のメンテナンスが不可欠となります。
そのためには、配管内の点検を簡便、安価に行なうことが課題とされています。

現状のFRPM管の劣化検査は、配管内の水が無い時期に熟練した点検者が直径2~3mの配管内に入り行われます。
配管内は照明がなく、照明を持って移動しながら点検者が点検面を拡大鏡にて目視したり、ハンマーによる打音検査を行ないます。

図2の構成からも分かるように点検が必要な樹脂モルタル部分は内面、外面ともにFRP層で覆われている状態です。


FRPM管の劣化は隠れた樹脂モルタル層の破損がほとんどです。FRP層に亀裂が入るにはとてつもない荷重が掛からないと生じないので、樹脂モルタル部分の破損を目視点検から検知することは基本的に出来ません。




そのため、現状、全ての箇所の打音点検が必要で長時間の点検時間と莫大な人件費を要することになります。しかも、点検者の熟練度による検査精度のバラつきや、地下に埋設された管内の暗く閉鎖された空間なので、疲労による見落としなどの、点検ミスが避けられないという問題点があります。

近年は超音波による劣化診断という方法も使用されますが、高額な機材を用いる検査の割りに精度がさほど高くないので、最終的には点検者による打音検査に頼らざるを得ないのが現状です。(FRPM管の製造メーカーへ聞取りの結果)

そこで当社は、このFRPM管の目視では点検できない樹脂モルタルのひび割れ点検を簡便、安価に行なう工法を開発いたしました。



■FRPM管内ひび割れ検出の新工法




あらかじめFRPM管内面に当社開発の塗料を塗布しておきます。

この塗料を塗布しておくことで、表面に特殊な塗膜ができます。

内部樹脂モルタル部分が劣化や加圧により破損した時に発生する衝撃波で塗膜にも亀裂が入ります。(FRP層に直接亀裂が入ってなくても塗膜にのみ亀裂が発生します。)

この被膜の亀裂は紫外線を照射することで青く光り、容易に検知、特定ができます。

塗膜の亀裂の有無で視覚的に点検できるので、点検のスピードアップと人為的な見落としや検査ミスの減少を同時に実現。農業用用排水路のパイプラインの劣化状態を容易に把握し、メンテナンスしやすくすることで大幅なコストダウンに貢献します。



■特徴
・点検部位に紫外線が照射出来れば、塗膜の亀裂部分が明瞭に発光しますので、FRPM管内部の樹脂モルタルのひび割れの発生箇所を特定できます。

・FRPM管のひび割れが発生しているかどうかの点検が熟練点検者でなくとも、容易に正確に行えるようになります。

・紫外線で発光した部分の目視検査になるので点検速度も速くなり、人件費の削減にもつながります。また、高額な機械を用いる必要もありません。

・塗装工法という単純で簡単な施工です。(既存の配管、新設の配管にも施工可能)

・FRPM管の製造工程で行うことも可能です。
・小型軽量の長時間使用可能な紫外線照射器(可搬型)を使用します。









*「平成25年度小規模事業者活性化補助金」にて作成

 
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